少し前のことです。
新聞を読んでいたところ、「新卒の売り手市場が終わった」的な記事を読みました。
私、某大学の就職課に勤めおりますが「?」と思った次第です。
ぶっちゃけ、今のところ学生さんの就活は順調です。
ですので、決して「売り手市場が終わった」とは考えておりません。
今回は、このテーマに触れてみます。
本ブログを運営する“キャリえもん”と申します。
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さて、「新卒 売り手市場」は崩壊しているのでしょうか?
この話、新型コロナウィルスの流行による不景気の影響から出てきたかと思います。
まず、結論から述べます。
「新卒 売り手市場の崩壊」は言い過ぎと考えます。
新型コロナの影響は、業種によって違いが大きいからです。
私の勤めている大学は、理系メインです。
このため、就職先として製造業の占める割合が大きいです。
製造業といってもいろいろありますが、食料品や医薬品などを製造する企業(≒生活必需品を製造)は、採用を控えているといった話はほとんど聞きません。
むしろ、採用意欲は旺盛と感じます。
また、ここ数年の売り手市場には、企業の年代構成の問題も大きいと考えます。
団塊の世代を始めとするベテラン社員の定年が始まっています。
聞いた話では、あと数年で社員の40%がいなくなってしまうといった話もありました(;゚Д゚)
さらに、就職氷河期(2000年前後)やリーマンショック時(2008年)に採用を控えていた影響も大きいと聞いています。
このため年齢構成がいびつになっただけではなく、一度採用活動を辞めてしまったがために、以降人が集まらなくなったといった話も多く聞きます。
この時の反省から、新卒の採用は多少の不景気でも継続するといっている企業もあるようです。
さらに、今後若者人口(18歳人口)は減っていくことが分かっています。
特に地方では深刻な問題です。
企業にとっては、体力があって柔軟な発想力があって、なおかつ安価で雇える新卒社員は魅力的な存在であるはずなのです。
事実、赤字で早期離職を打ち出していた某企業(さすがに企業名は控えます ^^;)ですら、ふつうに新卒の採用活動しています。
ちょっとビックリです(;゚Д゚)
と、上記のような理由から、私は「新卒 売り手市場の崩壊」はないと考えます。
では、新聞に出ていた「新卒 売り手市場の崩壊」はウソなのでしょうか?
それも、少々言い過ぎです。
実際、採用を自粛している業界はあります。
他の大学(文系)と情報交換をした際、業界によって求人が厳しい、特に旅行業界はとても厳しい旨を聞きました。
さらに上記で製造業は採用意欲が旺盛であると述べましたが、半導体製造業の一部は、現在大変なことになっています。
私の勤める地域でも、倒産してしまった企業なんかもありました。
ただ、半導体製造業といっても一概に不景気ともいえず、判断が難しかったりします。以前好調な企業もあり、企業ごとに各々個別で考えてみる必要がある業界かと考えます。
まとめです。
総括的な「新卒 売り手市場の崩壊」はおこっておらず、業種間ごとで発生していると考えております。
ですので、業種を考慮できれば、R04年3卒の就活は、「売り手市場」と考えていいと思います。
もし、苦戦している方がいましたら、希望職種はそのままでいいので、志望業種を変更してみてはいかがでしょうか。
次回は「公務員と民間企業の違いって!?」ってテーマで書いてみる予定です。
それでは(^^)
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