いつものように、ネット記事を眺めていたところ、「ニトリ、新人年収1300万円も 札幌のデジタル人材2倍に」といった、なんとも刺激的なタイトルのネットニュースを見つけてしまいました。
ニトリ、新人年収1300万円も 札幌のデジタル人材2倍に: 日本経済新聞
さて、誰もが知っている(?)ニトリですが、企業として、労働環境としてはどうなんでしょうか?
ということで、こんな大胆なことをやるニトリとはどんな会社なのか、いつものように大卒新人求人を同業他社と比較分析しつつ、探ってみることにしました♪
本ブログを運営する“キャリえもん”と申します。
進学・就職・転職・採用等をテーマにブログを運営しております。
みなさんとって、当ブログが少しでも有益なものであれば幸いです。
【目次】
今回のターゲット
小売業や家具・インテリアに興味があれば、ぜひ一読下さい。また、単に雑学としても面白いかと思いますので、その他の方もぜひ♪
イントロダクション
さて、ニトリです。家具・インテリアでお馴染みですね♪
そんなニトリですが、「デジタル人材を10年後に現在の約2倍の400人規模に増強」する計画があるそうです。
さらに、「入社時に年収1300万円も可能になる賃金体系を別会社に設け、通販サイトやアプリの企画・開発を強化」するとのこと(;゚Д゚)
普通大卒の新人の年収は、おおよそ300万円程度ですから、驚きの金額です。というか、ベテラン社員でも年収1300万円なんてほとんどいないのではないでしょうか!?
私、一応 管理職なのですが、この年収の半分しかありません(涙)
そんなニトリですが、どんな会社で、どんな求人票を出しているのか、今回は同業他社である東京インテリア家具の求人票と比較してみたいと思います。
はたして、ニトリはお勧め企業なのでしょうか!?
なお、今回はニトリ、東京インテリア家具ともリクナビ2023の情報を参照しています。
それでは、本題です。
1 比較企業の概要です♪
・ニトリ
創業1967年、北海道札幌市に本社を置く、みなさんにもおなじみの企業です。
資本金は約134億円、従業員は約3万7千人、国内店舗数651店を誇ります。
創業1966年、東京都荒川区に本社を置く、家具・インテリアの製造/販売を主力とする、ニトリの同業といっていい企業です。
資本金は約1億円、従業員は約2.5千人、国内店舗数48店です。ニトリと比べ、資本金で1/100、従業員数で1/20、1/10程度の規模になります。
はたして、この規模の違いが求人にどのように反映されるのでしょうか。また、注目のニトリのデジタル人材の求人はどんなものなのか!?
それでは、詳細をチェックしていきます♪
2 採用規模
・ニトリ
従業員約3万7千人に対し、300人強の人材を募集しています。比率にして1%強、厳選採用といえます。
従業員約2.5千人に対し、50人程度の人材を募集しています。比率にして約2%、ニトリよりはやや多いですが、こちらも厳選採用です。
3 採用職種
・ニトリ
総合職、およびIT人材職とあります。出てきましたね♪、IT人材職が。どんな雇用条件か楽しみであります。
こちらはシンプルに、大卒は総合職の募集となっていました。
4 初任給
・ニトリ
236,000円(一律手当含む)とあります。高すぎるとまではいきませんが、かなりの高給です。ただ、さすがにこれでは、年収1300万円にはなりません(汗)
月給:209,090円(一律手当含む)とあります。ニトリと比べれば低めですが、まあ相場の範疇ですから、悪くないと思います。
新卒の給料は高すぎても、ろくなことがありませんので(汗)
5 年間休日
・ニトリ
117日とあります。悪くはありませんが、日本を代表する企業であれば、120日以上はあって欲しいとも思いました。
108日です。これは“少ない”と感じます。今は地方都市の中小企業でも、110日ぐらいが普通ですから、もう少しあってもいいかとは思います。ただ、極端に少ない訳でもありませんから、“休みが多少少なくても、家具・インテリア業界に勤めたい”って思っている方は、問題ないかと思います。
なお、1年間休日100日未満の会社は、”仕事が趣味“って方以外は、お勧めしません。精神が病みますので(;゚Д゚)
6 勤務時間
・ニトリ
シフト制、即ち変形労働時間制です。業種上、仕方のないとこですが、“低離職率を正義(笑)”としている当相談所では、お勧めはしない勤務形態ではあります。もちろん、こういった仕事が好きなら全く問題ありませんが、さほど興味がないなら避けておいた方が無難程度に思って頂ければいいと思います。
また、月平均残業時間については、掲載されておらず、少々“懸念あり”です。
ニトリ同様、シフト制です。まあ、同業種なので当然と言えば当然ですが(汗)。ですので、注意事項も同じとなります。
また、月平均残業時間は5.4時間と、残業については少な目な会社といえます。
7 有給取得日数
・ニトリ
10.1日/年です。悪くはありませんが、もう少しあってもいいかと思える数字です。
4.8日/年です。これは、ダメです。法律で5日以上取らせなければなりませんので(出来なかった場合、最大30万円/人の罰金(?)支払いあり)、法律を遵守していないことになります(;゚Д゚)
8 3年離職者
・ニトリ
掲載されていません。月平均残業時間といい、ニトリからは積極的に情報公開する姿勢は感じられません。
なお、平均勤続年数が7.5年、平均年齢が33.5歳と、基本的には長く勤めるような会社ではない感じがします。ここに勤めるなら、ある程度セカンドキャリアもセットで考えていた方がお利口さんかもしれません(汗)
しっかり公開されております。だいたい4~5割程度が3年で離職しているようです。はっきりいって高い数字ですが、公開しているだけ評価したいところです。知らないで入社するのと、知って入社するのとでは、雲泥の差ですから!
なお、平均勤続年数は11.1年、平均年齢が35歳と、ニトリよりは、若干高めとなっています。この値は、ニトリより良い印象ではありますが、決して良いと言えるほどではないとも思います。
まとめ(追記で5段階評価あり)
2社とも小売業中心とあって、休みは少な目といった感じです。さらに東京インテリアは離職率高めで、ニトリは非公開ですが、恐らくこれに準じているか、それ以上と推定します。
総じてインテリア業界(小売業界)は、なかなか厳しい労働環境と言えると思います。当然、好きな方には問題ない話ですが、何となく選ぶ業界ではないと考えます。
また、数字的には、総じてニトリが良い(特に給料)のですが、東京インテリアには悪い数字でも情報公開する意思が感じられ、そこは評価しても良いと思います。
また、私は、新卒の高初任給はあまり評価しないことにしています。
ですので、どっちかを選ぶのであれば、微妙なところですが、この2社なら東京インテリアの方がいいと思います。数字が悪くても、そういった状況を知って入社出来る点を評価したところです。本当にイヤなら、行かなければいいだけの話ですから。
また、肝心のニトリのデジタル人材ですが、募集こそあれ、年収1300万円に繋がるような記載はありませんでした。次年度以降ということでしょうか!? まあ、私は上記の理由より、この辺りは評価しませんが(汗)
※追記(2023.7) 5段階評価
☆☆☆(いい点、悪い点あります) ※ニトリ、東京インテリア共
2社とも☆☆☆としていますが、かなり☆☆(悪い)よりではあります(涙)3年離職率や平均残業時間が公開されていない点、平均勤続年数が短めで年間休日数やがやや少ない点が懸念です。
以上、ニトリ及び家具・インテリア業界の求人についてでした。
次回は、「失敗しない社員の採用について」の予定です。
それでは(^^)
(追伸)
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