先日「大学生が働きたい業界は「IT」がトップ、働きたくないのは?」なるネット記事を見つけました♪
大学生が働きたい業界は「IT」がトップ、働きたくないのは?:マスコミも人気 - ITmedia ビジネスオンライン
さて、新卒と中途採用の求人票を対比させることが多い当サイトですが、大学生に人気の業界は、中途採用市場ではいかがなものなのでしょうか? 少々気になりましたので、チェックしてみることにしました♪
本ブログを運営する“キャリえもん”と申します。
進学・就職・転職・採用等をテーマにブログを運営しております。
みなさんとって、当ブログが少しでも有益なものであれば幸いです。
【目次】
今回のターゲット
主に転職希望者向けとはなりますが、新卒で就活中の方も参考になるかと思いますし、雑学として、どなたでも参考になる内容です♪
イントロダクション
さて、上記に挙げたネット記事では、“大学生が働きたい業界”のNo1は「IT・ソフトウェア・情報処理業界」で30.3%の学生が回答したとのことです。理由は「将来性がある」(54.9%)、「スキルが身につく」(41.5%)とのこと。理由については、まあ納得です♪
因みに私事で恐縮ですが、私も新卒時 最初についた仕事がSEでした( ゚Д゚) まあ、3年で辞めてしましましたが(涙) 志望理由が「人と話すの苦手だしなぁ~」くらいだったかと記憶していますので、当然と言えば当然かもしれません(汗) 志望動機は大切ですよ♪
一方、「IT・ソフトウェア・情報処理業界」と言えば、“過労業界”のイメージがあります。ですから、 “大学生が働きたい業界”のNo1というのは少々意外な感じでした。
ということで、「IT・ソフトウェア・情報処理業界」の中途採用状況や過労状況、そして任意の企業の求人情報をピックアップして、当相談所的に“おすすめ”出来るのかを検討してみることにします♪
1 中途採用のIT業界の求人数は、いかがなものなのでしょうか?
さて、リクナビNEXTにて、職種別の求人数をチェックしてみます。
1位:営業 16048件
2位:ITエンジニア(システム開発・SE・インフラ) 15323件
3位:事務・管理 11135件
4位:建築・土木技術職 8216件
5位:エンジニア(機械・電気・電子・半導体・制御) 7814件
6位:技能工・設備・交通・運輸 5372件
7位:専門職(コンサルタント・士業・金融・不動産) 5152件
8位:サービス・販売・外食 4968件
9位:企画・マーケティング・経営・管理職 4435件
10位:Web・インターネット・ゲーム 3771件
11位:素材・化学・食品・医薬品技術職 2003件
12位:医療・福祉・介護 1470件
13位:クリエイティブ(メディア・アパレル・デザイン) 1449件
14位:教育・保育・公務員・農林水産・その他 1388件
上記のとおり、求人数は営業職に続く第2位となっていますので、中途市場では人気の職種といっていいでしょう♪ また、考えようによっては10位の「Web・インターネット・ゲーム 3771件」もITエンジニアと言えなくもありませんから、これを考慮すれば営業職をぬいて1位となります
求人数が多いということは、それだけ選択肢があるということですから、ITエンジニア志望の求職者にとっては、とてもいいことだと思います。このメリットを活かすよう、同業他社をしっかり比較、就職活動をすることをお勧めします♪
2 過労の状況
一方、ITエンジニアには“過労死”のイメージが付きまといます。
私事ですが、昔SEをやっていたというと「徹夜仕事、多かったの!?」って未だに聞かれます( ゚Д゚)
さて、近年の過労状況がどうなので、厚労省のデータから分析してみましょう。厚労省は過労死の状況を脳・心臓疾患事(≒重過労による過労死)と精神疾患・自殺事案(≒パワハラ等による過労自殺)に分けて分析していますので、これに沿ってみていくことにします。
①脳・心臓疾患事(≒重過労による過労死)
上記のとおり重過労による過労死申請数は、飛びぬけて多い業界ではありません。また、過労死申請No1の運送業界も、ITエンジニアとも就労者は概ね200万人程度とほぼ同数いるらしいので、単純に運送業界の1/10程度の過労死が発生していると考えていいと思います。
世間の皆さんが思うほど、過労死が多い業界って訳ではなさそうです。まあ、昔いろいろあって、改善されてきたのだとは思いますが(汗)
②精神疾患・自殺事案(≒パワハラ等による過労自殺)
一方、パワハラ等による過労自殺の申請数があがります(涙) このランキングの常連である(涙)、医療・福祉、運送業、総合工事業に続くランクインです。
この結果から、労働時間よりも精神的プレッシャーがきつい業界であることが推定できます。やはり、納期に追われる労働スタイルのためでしょうか!?
人気の業界ではありますが、ストレスに弱い方は避けた方がいいかもしれません!?
3 求人情報をチェックします
さて、IT業界の求人情報をチェックしていきます♪ といっても、1万件以上求人がありますから、とてもじゃないですが全部はチェックできません。
任意の1件をピックアップして、分析することにします。このブログを書いているのが2023年1月5日なので、2+0+2+3+1+5=13ということで、リクナビNEXTで表示された13件目の求人データである「株式会社エヌ・ティ・ティ・データ」(以下、NTTデータ)をピックアップしてみることにします(笑) まあ、見事にIT系超大手に当たりました(汗)
NTTデータはリクナビ2023に新卒求人情報もありましたので、こちらのデータも併せて分析、お勧めできる求人か否かを検討していきます♪ また、NTTデータは東証プライムに上場している企業ですので、併せて有価証券報告書のデータも参照していくことにします♪
1)企業概要です
NTTデータですが、NTTグループの主要5社の1角を占めるシステムインテグレーターで、東証プライムに上場している企業となります。基本、BtoB企業ですから、一般の知名度はそれほど高くないと思いますが、超大手企業です♪
以下、有価証券報告書から、従業員情報を抜粋しております。
・従業員数:12,351(人)
・平均年齢:39.0(歳)
・平均勤続年数:14.7(年)
・平均年間給与:8,851(千円)
給与の高さが、いやでも目立ちます。なんと、前回超ホワイト企業と感動したヤマハ発動機よりも上です( ゚Д゚)
ただし、ヤマハ発動機と比べると、平均勤続年数が少な目なのは残念なところです!?
2)採用規模
まず、新卒の採用規模をチェックします。この3年間はおおよそ350人/年程度採用で、比率にして3.5%です。厳選採用ながら、少なすぎるということもなく、いい塩梅かと思います。
なお、業種等にもよるのですが、この値が10%を超えていれば要注意と思って下さい。
また、中途採用ですが、3種類の職種で求人が掲載されていますが、それぞれ何名採用するかは、掲載されておりませんでした(涙)
3)採用職種
まず、新卒からチェックです。新卒は、基本将来の幹部候補生の採用ですから、NTTデータでも総合職採用となります。詳細は下記の通りですが、理系・文系問わず採用試験を受けることが出来ます。
・【正社員】総合職
SE(システムエンジニア)、コンサル、営業、R&D(研究開発職)、ファシリティマネジメント(建築系、電力系)、スタッフ(法務・財務・人事等)
一方、中途採用では、次の3職種で採用があります。
こちらも理系・文系問わずの職種となっています。大企業は、こういうところがありがたいですね♪
4)給料
まず、大卒新卒をチェックします。
・学士卒 月給:222,430円
やや高めではありますが、高すぎることもなく素晴らしいと思います♪ 初任給は、安すぎるのはもちろんですが、高すぎる企業も良くないと思っています。
また、中途採用の状況は次の通りです。
- 顧客とビジネスを創るITコンサルタント:月給:23万円~98万円
いずれも上限はビックリするような金額になっていますが(!)、平均給与が900万円もある会社なので、信用してもいいと思います( ゚Д゚)
5)勤務時間
フレックスタイム、および豺狼労働制を導入しているようです。以下、リクナビからの引用です。
・【正社員】総合職
【固定時間制・標準労働時間制】
勤務時間:8:30~17:00(休憩:1時間)
フレキシブルタイムは7:00~10:00及び15:00~22:00
コアタイムは10:00~12:00、13:00~15:00
専門業務型裁量労働制(みなし勤務時間7時間30分)の導入有(新入社員は適用外。弊社内で規定に達した方が対象。)
裁量労働制については、新卒を対象外にしているところは、まっとうな感じです。
因みに、某ローカルSE企業は、新卒でも採用労働制の企業がありました( ゚Д゚) 新卒になんの裁量があるのか不思議で仕方ありません(笑)
また、平均残業時間の記載はありませんでした。正直、過労が噂される業界ではありますから、これは掲載して欲しかったところです(涙)
6)年間休日数
・【正社員】総合職 週休2日制
実際の日数が記載されていないところは、ややマイナスではありますが、週休二日制ということで、大きな問題はないとは思います。
7)平均有給取得日数
有給取得数は16.2日(2020年度実績)と、エクセレントです! スーパーホワイトな値で、いうことはありません。
また、基本SEは、有給は取りやすい職種(ある程度仕事の進め方に裁量があるため)であることも影響しているかもしれません。
因みに、この値は10日以上であれば素晴らしく、15日以上であれば、エクセレントととしか言いようがありません♪ なお、5日未満は法令違反です( ゚Д゚)
8)離職情報
残念ながら、記載されていません。年間休日数といい、情報公開の面では、ヤマハ発動機には劣る感じです。
また、平均年齢がは39.0(歳)と適当な感じではありますが、好待遇の割には平均勤続年数が14.7(年)と“素晴らしい”というほどではなく、そこそこの離職はありうそうな感じです。
よい企業ではあることは、間違いありませんが、その辺りは現在勝手にスーパーホワイトに認定中の(笑)ヤマハ発動機と比べると気になるところではあります。
まとめ(追記で5段階評価あり)
IT業界のまとめです。まず、採用状況ですが、中途でも1・2位を争う求人数があります。求職側としては選べる状況ということは大変ありがたい話だと思います。
また、気になる過労状況ですが、労働時間よりも精神的ストレスの方が多そうな結果が出ています。ストレスに弱い方は、避けておいた方が無難な業界かもしれません。
最後に労働条件ですが、ピックアップしたのが超大手ということもあり、素晴らしい条件でいした。ただ、情報公開の部分等では若干気になる要素はありました。よくも悪くも、この業界は人員の流動性は高そうですね!?
では、お勧めかと言えば、
・ストレス耐性がある
・一つの会社に勤務し続けることにこだわらない
のではれば、なかなか良い選択肢かと思います♪
※追記(2023.7) 5段階評価
☆☆☆☆(とてもよいです)
給料や有給取得率が素晴らしです。平均年齢や平均勤続年数も悪くなく、☆☆☆☆は間違いないところでしょう。ただ、3年離職率や平均残業時間、年間休日数等気になる記載がなかったので、この評価としました♪
以上、大学生に人気なIT業界の中途採用状況についてのお話でした♪
次回は、「大学生に不人気の業界と中途状況」( ゚Д゚)の予定です。
それでは(^^)
(追伸)
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