ネット・キャリア相談所

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安易に選んではいけません!?、小売業117社の新卒離職率・給与等の平均を他業種比較してみました♪

さて、久々の業界分析シリーズであります。
今回のテーマは“小売業”です。
初回は、小売業大手117社の平均離職率、給与等を他業種と比較していきます♪
個人的に小売業にはあまり良いイメージを持っていないのですが😅、変な先入観は持たず、しっかりチェックしたいと思います♪

本ブログを運営するネット・キャリア相談所と申します。
当相談所では「長く勤めることが出来る就職」をポリシーにライフワークバランスを重視したい20~30代の”会社選び”をオンラインにて支援しています。
気になる方は、下記ホームページまでアクセス下さい♪
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ホームページには、今までおこなった企業チェックのリンクほか、就職・転職に役立ちそうなことを色々まとめてあります。
一見の価値ありですよ(^^)
また、当ブログでは就職・転職に役立ちそうな情報について発信しています。
みなさんとって、当ブログが少しでも有益なものであれば幸いです。

 

【目次】

 

今回のターゲット

小売業に興味がある方に、一度は読んで欲しい内容です。
この業界に限った話ではありませんが、予備知識なく就職・転職してしまうのは色々困った事になりかねませんので…

 

イントロダクション

冒頭に書きましたとおり、実は安易に選ばない方が良い業種かと思っていたりします😅
理由は色々あるのですが、最も大きいのは「変則的な働き方」が多くなると考えているからです。
小売業の場合、年中無休や開店時間が長いところが多いと思います。当然、これに伴い店舗自体の開店時間も長くなるはずです。
結果、ブラック企業ならそれこそ長時間勤務になりますし、そうでない企業でもシフト制や変形時間労働制で対応することとなりますが、これが思った以上に身体への負担が大きく、離職の原因になったりします😢
当相談所では「長く働くことが出来る職場への就職」をお勧しておりますので、こういった働き方はあまりお勧めできないと考えている訳です。
他にも、小売業の問題としては、カスハラや転勤が多い等もありますし…

ただ、悪い点ばかりではなく、例えば転勤等については、某大手小売業は徹底して手厚いフォローをしている等、良い話も聞いたこともあります。
ということで、まずは平均新卒離職率・平均給与等を他業種と比べてどうなのか、といったところを確認していきたいと思います。

さて、今回はR5版CSR企業総覧に小売業として掲載されている企業を元に、その平均値を今まで調べた他業種と比較していくのですが、対象136社のうち、持株会社でデータ比較に相応しくない企業を除いた117社を対象としています。

また、CSR企業総覧に掲載されている企業は上場企業及び非上場の業界主要企業となりますので、ご紹介するデータは「大企業限定」のものとお考え下さい。

なお、賃金構造基本統計調査の結果も参照しているのですが、R5版CSR企業総覧に掲載されているデータが2021年(R3年)のものであったため、賃金構造基本統計調査のデータもこれと比較するのに適当な令和3年賃金構造基本統計調査を利用しております。
ですから参照したデータは少々古く、特に給料関係は現在(2025年)とかなりの差異があることをご了解下さい。

 

1 従業員数について

まずは従業員数の規模についてです。
基本的には従業員数が多い(≒大企業)の方が、待遇がよくなります。
よく言われることではありますが、国の調査(賃金構造基本統計調査等)でも裏付けされている事項であります。
car-emon.shop

まあ、医薬品業のように規模がそれほど大きくなくても好待遇な業界もありますので、あくまで目安程度ですが😅
それでは、今まで取り上げてきた他6業種と比べてみます。
・鉄道業   10,264(人)
運送業     4,911(人)
情報通信業 2,975(人)
・小売業   1,934(人)
・医薬品業     1,919(人)
・食品製造業    1,887(人)
・卸売業            847(人)

上記のとおり、情報通信業よりは少なく、医薬品業や食品製造業と同程度、順番的には真ん中ぐらいです。
ですので、特にこの順位からは、これといった良し悪しはありません😅

 

2 新卒の採用規模について

次に、1社あたりの新卒平均採用人数(2019年)と採用比率について、過去に調べた他業種と比較してみます。
なお、保険業、銀行業、証券会社等、リース、カード業等、化学業界(細字で記載)までは従業員数の集計データが手元にありませんので、採用比率については未記載となっております😅 
・鉄道業        462(人)
                                          [4.5%]
保険業        350(人)
・銀行業        185(人)
・証券会社等      135(人)
運送業        126(人)
                                           [2.6%]
情報通信業      94(人)
                                           [3.2%]
・小売業                        93(人)
                                            [4.8%]
・食品製造業      64(人)
                                            [3.4%]
・リース、カード業等   58(人)
・化学業界        41(人)
・医薬品業        40(人)
                                             [2.1%]
・卸売業         31(人)
                                             [3.7%]

1社あたりの採用数については、ほぼ中央値(順番に並べて真ん中にくる値)となっており、特段意見はないところです。
ただし、採用比率に注目してみると、今回比較した業種の中で最も高くなります。
新卒採用については、企業を知る上での重要な要素の一つと考えています。
多すぎても(離職率が高い!?)、少なすぎても(採用が失敗している or 人事が活性化していない!?)あまり良くないと考えており、業界・業種で大きく異なるものではありますが、2~10%程度が妥当では、と考えております。
そういった意味では小売業の4.8%は高すぎという程ではないのですが、当相談所がブログで扱った企業(≒大企業)の平均値が3.4%、中央値が2.8%ですから、「大企業」としては高めな水準とも言えます。
理由ですが、次に記載する「新卒3年離職率」辺りが関係してそうであります。

 

3 新卒3年離職率について

次に新卒3年離職率(2019-2021年)についてです。
「長く勤めることが出来る職場への就職支援」をポリシーにする当相談所ですから、当然低い方が良いと考えます。
これも、他業種と比較してみます。

・小売業                      29.9%
・証券会社等      29.8%
運送業        25.6%
・リース、カード業等  19.0%
保険業       19.1%
・銀行業       17.6%

・食品製造業     15.3%
・卸売業       17.4%
情報通信業     14.1%
・化学業界      11.1%
・鉄道業       10.3%
・医薬品業           8.0%

なんと、あの「証券会社等」を抜いて新卒離職率No1となってしまいました(涙)
世間一般の大卒新卒3年離職率が30%と言われていますので、「それでも平均程度でしょう?」と思われるかもしれませんが、今回は「大企業限定」でピックアップしております。
当ブログで扱った企業(≒大企業)の平均が16.7%、中央値(順番に並べて真ん中にくる値)は11.1%ですから、これは高いと言わざる得ないです…
とういことで、特に新卒や若年層には鬼門の業界かもしれません(涙)

また、この回答率も合わせて紹介しておきます。
・食品製造業     93.8%
・証券会社等     92.9%
・医薬品業      91.7%
・卸売業       86.2%
・化学業界      85.6%
保険業       84.6%
・リース、カード業等 80.0%
情報通信業     78.1%
・小売業                        77.8%
・銀行業       75.0%
運送業       75.0%
・鉄道業       72.7%

予想通りでありますが、回答率も低めです。
まあ、悪い値を公開したくない気持ちは分かりますが、情報公開しない企業は正直選びようがなかったりします。
また、この新卒3年離職率は政府が求職者のために公開を勧めているものですから、当然公開していることが望ましいです。
やはりお勧めって感じではありませんね😢

 

4 平均勤続年数について

次に平均勤続年数(2021年)を見てみましょう。
早速、他業種と比較してみます。
・鉄道業       17.5(年)
・食品製造業     16.2(年)
・銀行業        16.0(年)
・化学業界          15.5 (年)
運送業        14.8(年)
・卸売業        14.4(年)
・医薬品業       13.9(年)
保険業        12.5(年)
・リース、カード業等  12.3(年)
・小売業        12.0(年)
・証券会社等      10.5(年)
情報通信業        9.9(年)

R3年賃金構造基本統計調査から全職種の平均勤続年数を算出しますと12年弱ですので、そこを基準に考えれば悪くないのですが、他業種比較だとワースト3にランクインです😢
上にも書きましたとおりこの業種別はあくまで「大企業等」の抜粋ですから、「大企業等」としては平均勤続年数が短いと見ることも出来ます。
ですので、「長く勤めることが出来る企業への就職支援」をポリシーにしている当相談所としては、お勧めって感じではありません😢

 

5 平均年間給与について

次に平均年間給与(2021年)についてです。
早速、他業種と比較してみます。
・医薬品業       812(万円)
・卸売業     681(万円)
・化学業界    675 (万円)
情報通信業   666(万円)
・食品製造業   660(万円)
・鉄道業     632(万円)
運送業     586(万円)
・小売業     514(万円)

R3年賃金構造基本統計調査から全職種の平均年間給与を算出しますと約490万円ですから、こちらも平均はオーバーしているものの、上記のとおり業種別ではブッチギリの最下位ですから、なかなか厳しいとしか言いようがありません😢
給料が仕事の全てなどと言うつもりはないのですが、明らかに他業種より低い業界を積極的に選ぶ理由はないと思います💣
よく「接客が好き」といった理由で小売業を選ぶ方がいらっしゃいますが、それなら不特定多数を相手にする小売業よりも、卸売業辺りの営業職の方がやりがいはあるのでは?、などと思ってもしまいます😅
また、給料が極端に安い企業は、その他(休み等)の条件も悪いことも多いですから、この点も注意が必要かと考えます。

 

まとめ

残念ながら、新卒3年離職率と年間平均給与の悪さが目につきます😢
その割には平均勤続年数はそこまで悪くなく(良くもありませんが😅)、ある程度の期間在職出来れば、定着も出来るような業界と考えることも出来ます。

ただ、上記にも書きましたとおり、給料が極端に安い企業は、その他(休み等)の条件も悪いことが多いですし、冒頭に書きましたとおり不規則な労働が多い業種でもありますから、当相談所としては積極的に「小売業」を選ぶ理由はないかなぁ~、などと感じてしまった次第です😢

とういこうで、次回はこの小売業を更に10区分して、新卒離職率・平均給与等を比較してみようかと思います。
なお、区分は私の独断と偏見で😅、次のとおりの予定です。
1 飲食
2 スーパー
3 コンビニ
4 ドラッグストア
5 家電
6 洋服
7 ホームセンター
8  通販
9 その他

それでは(^^)

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