ネット・キャリア相談所

「長く勤めることが出来る就職」をポリシーにライフワークバランスを重視したい20~30代の”会社選び”を支援しています。本ブログでは、これに役立ちそうな情報を週1回発信しています♪

物価は上がりまくっておりますが、初任給はここ30年ほど変わっていないのではないでしょうか!?

当相談所では、企業選びの重要なファクターとして“初任給”を重視しています。詳細は下記の通りですが、「高すぎず・安すぎず、基本給が占める割合が高い」といったところを良しとしています。

car-emon.shopそんなことで、求人を調べる度に初任給はチェックしているのですが、「私が大学生の頃とあんまり変わっていないのでは!?」といった疑問が常に湧いてきたりしております( ゚Д゚)
なかなかしっかり調べる機会はなかったのですが、今回はこの疑問を解決しようと思い立った次第でおります♪

 

本ブログを運営するネット・キャリア相談所と申します。

進学・就職・転職・採用等をテーマにブログを運営しております。
みなさんとって、当ブログが少しでも有益なものであれば幸いです。

 

【目次】

 

今回のターゲット

今回は、ただの雑学です。どなたも気軽にお読み下さい♪

 

イントロダクション

大卒の初任給ですが、概ね19~22万程度が相場です。地域によって若干の差はありますが、まっとうな企業ならば原則ここから大きく外れるものではありません。
逆にここから、大きく外れる初任給を示す会社は、その理由をしっかりチェックしないと、なかなか危険な就活となりかねません( ゚Д゚)

car-emon.shopさて、いつも初任給をチェックして思うところがありました。それは、私が大卒新卒(1990年代)の頃から変わっていないのでは?、ということです。

たしか、当時20万円前後は、貰っていた気がするのです…。

ということで、初任給の推移と主な物価を比較し、初任給の価値がどう変化しているかを分析することにしました♪

それでは、本題です。

 

1 大卒初任給の推移

まずは、厚労省の賃金構造基本統計調査より、1970年からの初任給の推移をピックアップしてみます。

・1970年 39,900円
・1980年 114,500円(前10年比:287.0%)
・1990年 169,900円(前10年比:148.4%)
・2000年 196,900円(前10年比:115.9%)
・2010年 200,300円(前10年比:101.7%)
・2019年 210,200円(前  9年比:104.9%)
 ※2019年をもって調査終了

2000~2010年で1度頭打ち(2008年にリーマンショックあり)、ここ最近は また少しづつ伸び始めたといった感じでしょうか?

また、私が就活していた時期に最も近い2000年の給料と約20年後の2019年では、初任給は、2万円も差がついていないという、ある意味驚愕の結果が確認できました(涙)

・2000年 196,900円
・2019年 210,200円(前 19年比:106.8%)

約20年間で給料は約7%、単年相当で約0.36%しか伸びていません(涙) 日本政府には、もっと頑張って欲しかった…。

なお、2019年あたりで良くなっているのは、景気が良くなったというよりは、若年層の減少のため、金額を上げないと人が集まらない、といったマイナスな理由が原因な気がしております(涙)

 

2 色々な物価を調べてみました

初任給は、約20年で約7%しか増えておりませんが、他の物価はどのように変化したのでしょうか?
給料の変化より大きいか、小さいかチェックしていきます。
また、物価といってもモノによって全然異なりますので、生活に身近なものを何点か調べてみることとします。

1)たばこ

まずは、ここ20年で間違いなく値上がりしているたばこの物価からチェックします。ここでは、サンプルとしてセブンスターの価格でチェックしてみました。

・2000年 250円/箱
・2019年 510円/箱(前19年比:204.0%)
 ※参照:https://neage.jp/index.html

なんと、約20年間で倍額以上となっています( ゚Д゚) 単年相当で10%以上の値上がりです。
初任給(前 19年比:106.8%)を基準に考えても、約20年間で1.9倍となっています。これは、ひどい…。
まあ、たばこの場合6割以上が税金なので(しかも消費税抜き( ゚Д゚))、物価が上がったというよりは増税した、って言い方が正しいかもしれません(汗)

2)カップラーメン

さて、庶民の味方カップラーメンの値段は、どうなのでしょうか? カップラーメンのスタンダード、日清のカップヌードルの価格をチェックしてみます。

・2000年 155円/個
・2019年 193円/個(前19年比:124.5%)
 ※参照:https://neage.jp/index.html

約20年間で24.5%、単年相当で約1.3%の値上げ率となります。
初任給(前 19年比:106.8%)を基準に考えても、約20年間で1.17倍となっており、初任給の賃上げはカップラーメンの値上げに追いついていないことが分かります。

3)自動車

次に自動車の価格をチェックしてみます。
車種の選考に少々迷いました(汗) 本当はカローラ辺りが適当なのでしょうが、姉妹車が多すぎて大変なのでパスします(汗)
ということで、ここでは日本の代表高級車“クラウン”の価格でチェックすることにします。

・2000年 425万円 ※クラウン ロイヤルサルーンG
・2019年 570万円 ※RSアドバンス (前19年比:134.1%)
※参照:https://car.motor-fan.jp/

約20年間で34.1%、単年相当で約1.8%の値上げ率となります。これ、私が感じているよりは値下げ幅が小ぶりな感じです。私が購入するような200~300万円程度の自動車では、もっと上がっているような印象があったりします(実体験です 涙)
また、初任給(前 19年比:106.8%)を基準に考えても、約20年間で1.26倍となっており、初任給の賃上げは自動車(クラウン)の値上げにも追いついていないことが分かります。

4)ガソリン代

さて、最近価格が激上がりのガソリンです。これは、レギュラーガソリンの価格で比較します。

・2000年 105円/リットル
・2019年 150円/リットル(前19年比:142.9%)
※参照:https://nenji-toukei.com/https://pps-net.org/oilstand

約20年で価格は約43%、単年相当で約2.3%の値上げ率となります。
また、初任給(前 19年比:106.8%)を基準に考えても約20年間で1.34倍となっており、初任給の賃上げはガソリン代の値上げにも追いついていないことが分かります。

5)電気代

つづいて、ガソリン代との連動性も高い電気代についてチェックします。

・2000年 17.23円/kWh
・2019年 24.8円/kWh(前19年比:143.9%)
※参照:https://renove-station.com/column/29292/

やはりというかおそらく石油原価に依存しているのでしょう、値上げ幅はガソリンとほぼ同じで、約20年で価格は約44%、単年相当で約2.3%の値上げ率となります。
初任給(前 19年比:106.8%)を基準に考えても約20年間1.35倍となっており、初任給の賃上げはガ電気代の値上げにも追いついていないことが分かります。

6)家賃

続いて不動産の代表として、平均家賃を比較してみることにします。

・1998年 49,494円/月
・2018年 55,675円/月(前20年比:112.5%)
※参照:
https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/pdf/kihon_gaiyou.pdf

約20年で価格は約13%、単年相当で0.66%の値上げ率となります。
また、初任給(前 19年比:106.8%)を基準に考えても約20年間で1.05倍となっており、他より値上げ幅は小さいものの、それでも初任給の賃上げは平均家賃の値上げにも追いついていないことが分かります。

 

3 平均給与の推移

さて、上記の比較は初任給との比較でしたが、平均給与はどのように変化しているのか気になりましたので、国税庁民間給与実態統計調査より値をピックアップしました。

・2000年 461万円
・2019年 436万円(前19年比:94.6%)

何と、約20年前より下がっております(涙) 私は経済学者ではありませんので、この原因が分かりませんが、少なくとも我が国の政策は上手くいっていなかったのではとは思います(涙)
また、上記の結果から「初任給の賃上げの原因は、景気の問題でなく 若年層の減少である」と推定しております。

 

4 まとめ

2000年から2019年の初任給の値上げ幅と、身近な物価を比較しましたが、物価の上昇の何一つにも初任給の上昇幅が追いついていないことが分かりました(涙)

初任給を基準にしても物価は1.1~1.3倍程度になっており(税金の塊であるだばこを除く 汗)、少なくともこの金額程度は増やす必要があるのではないでしょうか?

そして、まだ初任給はいい方で、平均給与に至っては約20年間で減っているといった体たらくです。
冒頭でも書きましたが、全く物価の上昇に追いついていない初任給ですが、悲しいことにそれなりに頑張っていることがよく分かります。

現在、政府が「賃上げ、賃上げ!」って大号令状態ですが、上記データを見るにあたり早急な対応が必要なのではと思ってしまった次第でした。

以上、初任給と物価についてでした。

次回は、「金融・保険業界の離職率を分析します!」の予定です。

それでは(^^)

 

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