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金融・保険業の新卒3年離職率、平均勤続年数を徹底調査します( ゚Д゚)!

さて、私の中で“金融・保険業”は、勤続年数が短い職種というイメージがありました。しかし、厚労省のデータによれば、全16業種中5番目に平均勤続年数が長い業種となっております( ゚Д゚)
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今回は、この疑問について、新卒の3年離職率と平均勤続年数を元に考えてみたいと思います♪

 

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みなさんとって、当ブログが少しでも有益なものであれば幸いです。

 

【目次】

 

今回のターゲット

金融・保険業関係に興味のある方は、必読のデータもあります。
ぜひご覧ください♪

 

イントロダクション

金融・保険業ですが、私の中では勤続年数は、どちらかと言えば短めといったイメージがありました。
理由は次の二つです。

1 “元銀行員”が色々な会社にいる
私の職場にも元銀行員が複数名おりますし、中小企業の経理部長なんかは元銀行員って肩書の方が結構いたりします。転職が推奨されていたりするのでしょうか?

2 新卒で入社した卒業生もそこそこ辞めている
極端に離職率が高いといった訳ではありません。ただ、私の職場(某国公立大学)での実績をみるに、同じような規模の製造業等と比べれると離職率は明らかに高かったです。
また、これは“田舎”の特性なのかもしれませんが、私の知っている限りでは、“寿退社”と思われる案件も目立ちます( ゚Д゚)
昭和ではあるまいし…、って感じですね(汗)

ただ、冒頭でも書きました通り、厚労省の調査では全15業種のうち、金融・保険業の平均勤続年数は5番目に長い13.9年(全業種の平均は12.6年)で、決して短い方ではありませんした。
今回は、この辺りの疑問を解決するため金融・保険業の新卒3年離職率および平均勤続年数について、チェックしていきたいと思います。

なお、    データの参照元は、大枚はたいて購入したCSR企業総覧(約2万円 ( ゚Д゚))となります。
それでは、本題です。

 

1 対象業種の内訳

CSR企業総覧内での分類に合わせ、金融・保険業を次のように再分類します。

・銀行業
国内最大規模を誇る三菱UFJ フィナンシャル・グループを始め、有名銀行48銀行を対象としています。

・証券・商品先物
“証券・商品先物”とありますが、今回ピックアップした企業は ほとんどが“証券会社”です。ここでは14社を対象としています。

保険業
かんぽ 生命保険、第一生命ホールディングス等、保険業界の有名どころ13社を対象としています。

・その他金融業
オリックス等のリース会社や、クレディセゾンのカード会社、アコム等の消費者金融がここに該当します。合計で20社を対象としています。

 

2 3年離職率について

1)3年離職率の回答率

まず、CSR企業総覧上での新卒3年離職率の回答率をみてみます。新卒3年離職率は、ハローワークに掲載する求人なら必須、その他(学校等の求人票)については努力目標になっていたかと記憶しています。
ですので、当然ですが 基本しっかり回答するのが原則でしょう、と当相談所では考えております。
それでは、金融・保険業の3年離職率の回答率を見てみましょう♪

・銀行業     75.0%
・証券・商品先物 92.9%

保険業     84.6%
・その他金融業  80.0%

なんと銀行業が回答率最下位といった、意外な結果となりました。
銀行なんかは、特にコンプライアンスを重視するべき業種と思いますので、これはかなりイケていないのではと思います(涙)

逆に、最も回答率が高い業種が、色々ブラックなイメージが強い(私だけでしょうか!?)証券会社だったというのも意外ではありました(汗)

2)平均値

金融・保険業の新卒3年離職率の平均値は、次のとおりとなります。

・銀行業     17.6%
・証券・商品先物 29.8%

保険業     19.1%
・その他金融業  19.0%

ワースト1はある意味予想通りで、証券会社が最も高くなりました。
といっても、世間一般で言われる大卒新卒離職率30%とほぼ同じなので、特段悪いといった数字ではありません(汗)
ただ、今回はCSR企業総覧の掲載データで検討していますから、原則超大手しか対象となっていません。それを考慮すれば、やはり“離職率は高め”といっていいと思います。

また、1)の回答率とは逆で、最も3年離職率の平均値が低いのが銀行業となりました。
ただ、保険業やその他金融業も、それほど差はないため誤差範囲と考えていいと思います。
また、率自体も20%近くあるため、超大手企業としては”やや高め”と考えていいでかもしれません。
※公務員や超大手優良企業は1桁代前半といったところがあります

まとめとますと、離職率が高い証券・商品先物、やや高めな銀行業、保険業、その他金融業といったところになります。

3)中央値

次は中央値をみてみましょう。
因みに、中央値とはデータを小さい順に並べた時、真ん中にあるデータのことを指します。

・銀行業     20.4%(平均+2.8%)
・証券・商品先物 34.8%(平均+5.1%)

保険業     16.2%(平均-2.9%)
・その他金融業  18.6%(平均-0.5%)

ここでは、証券会社がぶっちぎりの1位となっており、平均値よりも2位以下に差をつける結果となりました(涙)
逆に保険業は、平均値よりも-2.9%も下がっており、銀行業、その他金融業を逆転して最も3年離職率が低くなりました。

ここで、平均値と中央値の関係について考えたいと思います。

まず銀行業と証券会社では、平均値より値が大きくなっています。
これは、特に採用人数の多い会社の離職率が中央値よりも低めな傾向があっため、平均値が低くなったと考えられます。
例を挙げますと、銀行であれば、みずほフィナンシャルグループ三菱UFJ フィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループりそなホールディングスのメガグループ4社は中央値20.4%を下回る離職率で、いずれも15~16%となります(ただし、超大手といったことを考慮すれば、この4社も“低め”ともいいがたいです 汗)。
ですので、世間一般の感覚的には中央値で考えた方が適当かな!?、とは思います。

また、証券会社では全体的に離職率高めなものの、再王手の野村ホールディングスは約20%と、低いとは言いませんが、世間一般で言われる30%は下回っております

逆に保険業、その他金融業は平均値より中央値の方が小さくなる傾向です。
これは、採用人数が多くても離職率はそれほど低くはなっていない傾向があることが推定出来ます。
特に平均値より中央値が小さくなっている幅が大きい保険業では、営業職での採用人数が多いと推定され、また昔から生保の営業に関しては色々言われていたこと(親戚一同勧誘したら、ノルマが果たせなくてクビになる等の噂など)を考えると、納得できる結果ではあります。

4)最大値、最小値

業種ごとの3年離職率の最大値・最小値は、次のとおりです。
なお、1)で示した通り未回答の企業もあるため、特に最大値の方はもっと酷い企業がある可能性が高いことは、申し加えておきます(汗)

・銀行業     
 最大値45.3% 最小値4.9%
・証券・商品先物 
 最大値 56.4% 最小値  12.5%
保険業     
 最大値 33.3% 最小値 10.4%
・その他金融業  
 最大値 50.0% 最小値 0.0%

まず、銀行ですが、同じ業種といえどかなり差がつく結果となりました。特に最小値は、金融保険業でトップの値となります(そのた金融業の0%を除く)。
因みに、離職率の最大値は武蔵野銀行、最小値はあおぞら銀行となります。
私としても、この結果は大変興味深いので、次回ブログで この2社の詳細比較をしてみようかと思います(汗)

次に証券会社ですが、やはり全体的に高めで、最大値・最小値ともに今回比較を行っている4業種で最も高くなります。
従って、3年離職率が今回の調査で最大だった“いちよし証券”(56.4%)は、今回の調査で最も離職率が高い企業となってしましました(涙)

次に保険業ですが、最大値が4業種で最も低く、最小値も銀行に続いて低くなっており、金融・保険業の中では、比較的安定しているといっていいかもしれません。

最後にその他金融業です。まず、最大値が高めですが、これは2人採用したうちの1人が退職した結果なので、あまり参考にならないかもです(汗)
同様に離職率の最小値も3人採用して全員残っているといった結果ですから、こちらも業種の参考値としては、厳しいものとなります(汗)

 

3 平均勤続年数と分散

次に社員全体の平均勤続年数もみてみます。これで、“新卒3年”以外の離職状況が推定できます。

なお、平均勤続年数の“分散”も併せて表示します。“分散”とは数値のばらつき具合を表す指標でこの値が小さいほどばらつきが小さく大きいほどばらつきが大きいことを示します。

銀行業     16.0年(分散:3.9)
・証券・商品先物 10.5年(分散:29.0)

保険業     12.5年(分散:19.8)
・その他金融業  12.3年(分散:27.5)
 ※(参考)厚労省による全業種の平均13.9年

ある意味順当ともいえますが、3年離職率の平均値と同じ順位となっています。
しかし、ここまで順当な結果は、実は珍しかったりします( ゚Д゚)
実際調べてみると、3年離職率は高めだが平均勤続年数は長いといったことや(トヨタ東京電力が“やや”こういった傾向あり)、逆に3年離職率は低いが平均勤続年数が短いといったことも普通にあります。

ということで、私の事前予想に反して、銀行は新卒、更にそれ以降も“離職率が低め”な業種といっていいと思います。
また、分散がとびぬけて小さいことも特筆しています。これは、ほぼ全ての銀行の勤続年数が16年前後で揃っていることを意味します。

逆から考えますと、40年後までは離職は少なく、その後はそれなりに離職していることが考えられます。
これは、私が冒頭書きました

・“元銀行員”が色々な会社にいる
・新卒で入社した卒業生もそこそこ辞めている

と矛盾がありません。ある意味、少し特殊な業界といっていいと思います。

 

4 まとめ

まず、銀行業です。
40歳付近までは“比較的”安泰な業種ではあるといえると思います。
ただ、40歳以降は色々ありそうな業界ではありますし、他の業種と比べて離職率が“低い”といったこともありまませんので、その辺りはご注意下さい。

証券会社、保険業、その他保険業は、40歳以降で特段なにがある等はなさそうですが、銀行と比べれば新卒離職率、勤続年数共に厳しい業界(特に勤続年数)であると言えます。
特に、証券会社の厳しさは特筆ものですね(涙) これも、近いうちブログでまとめたいと思います。

当相談所のポリシーが「長く勤めることが出来る就職先を探そう♪」となっておりますので、特に離職率が高く勤続年数が短かった”証券・商品 先物”以外は強く反対まではしませんが、金融・保険業全体的にお勧めって感じはしないといったところが正直な感想です。

以上、金融・保険業界の新卒3年離職率と平均勤続年数についてでした。

次回は、今回の調査した銀行で、3年離職率が最も低かったあおぞら銀行と最も高かった武蔵野銀行の求人・民無条件を比較してみる予定です(性格悪いですね 汗)

それでは(^^)

 

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