さて、前回はJRグループ4社の求人・勤務条件をチェック、就職するのに最もお勧めな企業を検討してみました。
今回は その民鉄版、民鉄大手7社で“最もお勧めな企業”を考えてみます♪
本ブログを運営するネット・キャリア相談所と申します。
進学・就職・転職・採用等をテーマにブログを運営しております。
みなさんとって、当ブログが少しでも有益なものであれば幸いです。
【目次】
- 今回のターゲット
- イントロダクション
- 1 資本金
- 2 従業員数
- 3 営業利益
- 4 新卒採用規模
- 5 平均時間外勤務
- 6 新卒給与
- 7 平均均年間給与
- 8 年間休日数
- 9 有給休暇
- 10 新卒3年離職率
- 11 単年離職率(新卒以外含む)
- 12 平均勤続年数
- 13 平均年齢
- まとめ(総合順位)
今回のターゲット
鉄道業界に興味のある方、はぜひお目通し下さい。
また、どなたでも雑学的に楽しめる内容となっておりますので、お気軽にお読みください。
イントロダクション
ここ最近は鉄道業をテーマにブログを書いており、前回は「JRグループ4社で、最もお勧めの企業はどこでしょうか?」といったテーマでした。
今回は、その民鉄版となります。
まあ、あくまで企業データを比べっこしているだけですし、比較基準も私の独断ですので、話半分で読んで頂ければ幸いです(汗)
なお、エントリーしたのは、次の7社です。
・小田急電鉄
・京王電鉄
・京成電鉄
・京浜急行電鉄
・東急
・東武鉄道
・西日本鉄道
それでは、本題に入りますが、今回のデータの参照元は、マイナビ転職、リクナビ2024、各社ホームページ、有価証券報告書、および大枚はたいて購入したCSR企業総覧(約2万円 ( ゚Д゚))等となります。
また、回答時期の違いや集計方法の違い(!?)が原因かと思いますが、情報ソース毎で数値が異なるものが何点かありましたが、基本CSR企業総覧の値を掲載しています。
1 資本金
まずは、会社の規模を示す資本金[2021年度]を見てみましょう。
・1位 東急
121,724(百万円)
・2位 東武鉄道
102,135(百万円)
・3位 小田急電鉄
60,359(百万円)
・4位 京王電鉄
59,023(百万円)
・5位 京浜急行電鉄
43,738(百万円)
・6位 京成電鉄
36,803(百万円)
・7位 西日本鉄道
26,157(百万円)
資本金ではトップ2社が抜けている感じです。
トップの東急と最下位の西日本鉄道では、実に5倍弱の差があります。
東急は鉄道会社というよりは東急グループの取りまとめみたいな感じですし、2位の東武鉄道は関東で路線最長の企業とのことで、さすがの大企業といったところでしょうか!?
2 従業員数
次に従業員数[2021年度]を見てみましょう。
・1位 西日本鉄道
4,600(人)
・2位 小田急電鉄
3,758(人)
・3位 東武鉄道
3,470(人)
・4位 京浜急行電鉄
2,926(人)
・5位 京王電鉄
2,449(人)
・6位 京成電鉄
1,819(人)
・7位 東急
1,414(人)
意外なことに、一番資本金が少なかった西日本鉄道がとトップとなりました( ゚Д゚)!
なお、今回扱っているデータについては“企業単体”のものを使っているのですが、これが影響しているのではと思いましたので企業グループベースのものも調べてみました。
【連結グループベース】
・1位 東急
24,364(人)
・2位 東武鉄道
19,621(人)
・3位 西日本鉄道
18,576(人)
・4位 小田急電鉄
13,272(人)
・5位 京王電鉄
13,150(人)
・6位 京成電鉄
10,855(人)
・7位 京浜急行電鉄
8,938(人)
やはりというか、ぶっちぎりで資本金1位・2位だった東急と東武鉄道が、ここでも1位・2位となりました。
しかし、それでも資本金最下位の西日本鉄道が3位に食い込んでいますね( ゚Д゚)
3 営業利益
次に、営業利益についてみていきます。
・1位 東武鉄道
188,851(百万円)
・2位 西日本鉄道
176,924(百万円)
・3位 東急
170,570(百万円)
・4位 小田急電鉄
131,365(百万円)
・5位 京浜急行電鉄
123,382(百万円)
・6位 京王電鉄
105,713(百万円)
・7位 京成電鉄
62,699(百万円)
1位~3位が1000億円台後半、3位~6位が1000億円台前半、そして7位の京成電鉄のみが1000億円未満となっております。
また、ここでも関東民鉄最大手2社に食い込む形で西日本鉄道の検討が光ります♪
4位~6位の東京に拠点がある小田急・京急・京王3社は1000億円台前半でどっこいどっこい(!?)、千葉を中心とする京成は残念ながらその約半分となります(涙)
4 新卒採用規模
次に新卒採用規模(新卒採用数[2019年度]÷従業員数[2021年])をみていきます。
なお、小田急は新卒採用数として2020年度、東武鉄道は2021年度のデータとを用いています。
この新卒採用比率ですが、当相談所では企業を知る上での重要な要素の一つと考えています。
多すぎても(離職率が高い!?)、少なすぎても(採用が失敗している or 人事が活性化していない!?)あまり良くないと考えており、業界・業種で大きく異なるものではありますが、2~10%程度が妥当では と考えております。
ですので、これについては「どっちを上位にするか?」で悩みところではありますが、「若者をいっぱい採用した企業の方が、活気があって良さそう!?」といった個人的な判断で、2~10%に収まった範囲で採用比率が高い方を上位とさせて頂きました。
まあ、この順位付けが正しいかはよく分かりませんので、参考程度に見て頂ければ幸いです(汗)
・1位 京浜急行電鉄
4.1(%)
・2位 小田急電鉄
3.8(%)
・3位 京王電鉄
3.4(%)
・4位 東急
14.9(%)
・5位 西日本鉄道
1.9(%)
・6位 京成電鉄
0.9(%)
・7位 東武鉄道
0.5(%)
1位~3位の東京民鉄グループが、私が適正と思っている2~10%に採用比率に収まっています。
因みに、前回調べたJRグループ4社は全てこの範疇に収まっていたりします。
4位の東急は14.9%と、鉄道会社としては飛びぬけて多めです。
そんなに問題となる数字ではないとも思いますが、ちょっと理由は?です。
6位の京成と7位の東武鉄道は、逆にちょっと少なすぎとは感じるところです。
5 平均時間外勤務
次に平均時間外勤務(残業時間)をみていきます。
・1位 京成電鉄
7.3(時間/月)
・2位 東急
14.3(時間/月)
・3位 東武鉄道
14.5(時間/月)
・4位 西日本鉄道
19.0(時間/月)
・5位 小田急電鉄
19.4(時間/月)
・6位 京王電鉄
19.8(時間/月)
・7位 京浜急行電鉄
36.6(時間/月)
ここでは、今まで不調だった京成電鉄が唯一の1桁代、ぶっちぎりの1位となりました。
実に2位にダブルスコアをつけての圧勝です( ゚Д゚)!
2位、3位は、ここでも東急、東急鉄道が顔を出します。
4位~6位についてはほぼ同じような時間なのですが、7位の京急だけがぶっつぎりで残業が多く 実に京成の5倍の残業をしている感じです( ゚Д゚)!
6 新卒給与
次に新卒給料(大卒)をみていきます。
初任給については、は高すぎても安すぎても良くないと考えています。
ただ、これも常識の範囲内なら高い方がいいのは間違いありません。
今回の7社については、見た感じ常識外と思われる金額設定はありませんでしたから、高額順に順位をつけています。
なお、給料が職種によって異なる場合は、最も高額なものをピックアップしています(大概が総合職の金額となります)。
・1位 小田急電鉄
236,600(円)
・1位 東急
236,000(円)
・3位 東武鉄道
223,500(円)
・4位 京浜急行電鉄
220,000(円)
・5位 京王電鉄
218,000(円)
・6位 京成電鉄
214,000(円)
・7位 西日本鉄道
210,000(円)
これは全体的にそれほど変わらない感じです。
7社とも高すぎず、安すぎずといった感じで、いい金額設定だと思います。
7 平均均年間給与
次に年間平均給与[2021年度]についてみていきます。
・1位 東急
7,454,443(円)
・2位 京成電鉄
7,000,999(円)
・3位 小田急電鉄
6,973,633(円)
・4位 京浜急行電鉄
6,790,775(円)
・5位 京王電鉄
6,496,079(円)
・6位 東武鉄道
6,337,924(円)
・7位 西日本鉄道
5,351,610(円)
初任給と異なり、こちらは結構差がついた感じです(涙)
1位の東急と7位にの西日本鉄道では、約1.4倍のも差がついています。
営業利益では「西日本鉄道>>東急」となっていましたが、やはり西日本鉄道については従業員数が多いのが効いているのかもしれません。
西日本鉄道は、もう少し人員のスリム化が必要なのかもですね!?
8 年間休日数
次に、年間休日数をみていきます。
・1位 小田急電鉄
123(日)
・1位 東武鉄道
123(日)
・3位 西日本鉄道
120(日)
・4位 京成電鉄
104(日)
・4位 京王電鉄
104(日)
・4位 京浜急行電鉄
104(日)
・7位 東急
(不明)
これは1~3位の120日代と4位の104日(3社あります)できっちり差がついた感じです。
鉄道業は、業務の性質上 年間休日についてはやや厳しいことを想像しておりましたが、そういった環境で120日代を実現している上位3社はかなり立派かと思います♪
なお、東急については調べた限りではどこにも掲載はされていませんでしたので不明としました。
当相談所では、“情報の公開”をかなり重要視する(求職者には色々な情報をしっかり吟味し仕事を選んで欲しいといった思いが強くあります)ため、ここでは最下位とさせて頂きます(汗)
9 有給休暇
次に年間の有給取得日数(2021年度)についてみていきます。
・1位 東武鉄道
22.0(日/年)[80.3%]
・2位 京成電鉄
17.7(日/年)[94.4%]
・3位 京浜急行電鉄
17.5(日/年)[95.1%]
・4位 西日本鉄道
16.9(日/年)[88.5%]
・5位 小田急電鉄
16.3(日/年)[88.6%]
・6位 京王電鉄
15.8(日/年)[83.6%]
・7位 東急
14.5(日/年)[71.8%]
※は週休取得率
東武鉄道の20日オーバーは、もうよく分からない値です(汗)
まあ、素晴らしいことこの上ありません♪
また、2位~6位についても15日オーバー、最下位の東急さえ14.5日とビックリな結果となります。
JRグループもそうでしたが鉄道業の有給取得率は、なかなか凄まじいです!
なお、年間有給取得数ですが、下記を目途に求人票を見て頂ければと思っております。
・15日以上 素晴らしい!
・10日以上 全く問題なし
・ 5日以上 問題なし
・ 5日未満 多分、法令違反!?
10 新卒3年離職率
次に、新卒の3年離職率[2019→21年]をみてみます。
なお、小田急のも2020→2022年の結果となります。
・1位 京成電鉄
6.3(%)[1人]
・2位 京王電鉄
7.1(%)[6人]
・3位 小田急電鉄
9.0(%)[13人]
・4位 東急
10.9(%)[23人]
・5位 西日本鉄道
12.4(%)[11人]
・6位 京浜急行電鉄
16.7(%)[20人]
・7位 東武鉄道
(不明)
※は離職者数
ここでは、残業時間に続き再び京成電鉄が1位となります。
ただし、6人採用のうち1人退職ですから、まあ何ともな感はあります(汗)
いずれにしろ、1位~6位全ての企業が低めの離職率と考えていいと思います。
最下位の京急でも16.7%ですから、決して悪い値ではありません。
また、これもJRグループと同傾向ですから、鉄道業は新卒の定着率がいい業界といっていいでしょう♪
なお、東急はについては、年間休日数に続いて不明となります。
年間休日数の公開については大した問題ではないと思いますが、新卒離職状況は求職者のために政府が公開を勧めているものですから、ぜひ公開して欲しいところです。
ちょっと情報公開の面が弱い気がします…
11 単年離職率(新卒以外含む)
次に新卒者以外も含む、単年離職率についてみていきます。
・1位 京王電鉄
2.9(%)[70人]
・2位 京浜急行電鉄
3.2(%)[94人]
・3位 西日本鉄道
3.5(%)[162人]
・4位 東急
4.1(%)[58]人
・5位 小田急電鉄
(不明)
・5位 京成電鉄
(不明)
・5位 東武鉄道
(不明)
※[]は離職者数
さて、7社中3社が不明となりました(汗)
単年の離職率については、特に公開を求められているような数値ではないので仕方なしかとは思います。
ただ、東急が新卒離職率を公開せずこちらのみ公開しているのは少々不思議なところではありますが…
なお、離職率そのものについては、概ね新卒3年離職率と比べても適当なものかと思います。
ただ、京急については少しだけ「単年離職率×3>>新卒3年離職率」の傾向が強めです。
ですので、新卒3年後の離職傾向が、他と比べれば高い可能性はあります。
12 平均勤続年数
次に平均勤続年数[2021年度]についてみていきます。
・1位 東武鉄道
26.1(年)
・2位 小田急電鉄
20.0(年)
・3位 西日本鉄道
17.9(年)
・4位 京王電鉄
17.8(年)
・5位 京成電鉄
17.3(年)
・6位 京浜急行電鉄
16.8(年)
・7位 東急
15.5(年)
令和3年度の賃金構造基本調査によれば、全職種の平均勤続年数は11.2年となっていますから、全7社ともこれを上回っております。
JRグループもこのような結果でしたから、鉄道業全体の傾向なんだと思います。
とても良いことだと思います♪
因みに、1位の東武鉄道と2位の小田急は驚愕の20年オーバー( ゚Д゚)、あの東京電力にも迫る数値です。
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13 平均年齢
最後に平均年齢[2021年度]をみていきます。
平均年齢については低すぎても(≒離職率が高い)、高すぎても(≒人材が流動しない)よくないとは思いますが、「長く勤めることが出来る就職先を探そう♪」をポリシーとする当相談所では、年齢の高い方を高順位としているところです(汗)
ただ、あまりも年齢が高いのも頂けないので、またもや私の独断で“45歳未満のうち年齢が高いものを高い順位”としてみました(汗)
・1位 小田急電鉄
41.0(歳)
・2位 東急
43.0(歳)
・3位 京王電鉄
41.2(歳)
・4位 京成電鉄
41.0(歳)
・5位 京浜急行電鉄
39.1(歳)
・6位 西日本鉄道
45.8(歳)
・7位 東武鉄道
47.2(歳)
1位~5位までは45歳未満となりますので降順で順位付け、6位の西日本鉄道と7位の東武鉄道は45歳超となりましたので、この2社で降順で順位付けしています。
さて、JRグループと比べると、平均年齢は全体的にやや高めとなります。
さすがに、東武鉄道の平均年齢47.2歳はちょっとお勧めしがたいと感じるのですが、それでも「長く勤めることが出来る就職先を探そう♪」をポリシーとする当相談所としては悪い話ではないと思っています。
まとめ(総合順位)
1位を1点~7位を7点として、点数の低い順で総合順位をつけてみます。
・1位 小田急電鉄 39(点)
・2位 東武鉄道 47(点)
・3位 東急 49(点)
・4位 京王電鉄 53(点)
・5位 京成電鉄 54(点)
・6位 京浜急行電鉄 56(点)
・7位 西日本鉄道 57(点)
1位の小田急は結構ぶっちぎり、以降は比較的僅差といった感じです。
色々調べている段階でも、確かに小田急は好印象でした♪
また、各項目ではなかなか好成績だった東急と東武鉄道ですが、情報公開面で足を引っ張られた感じです(回答 “不明”があり、その項目は最下位となる 汗)。
まあ、こんな感じで順位付けはしてみましたが、結構私の“独断”で決めた項目もありますし(汗)、正直に申し上げれば今回の7社はどこもお勧めして問題のない会社だと思いした♪
以上、民鉄のお勧め度ランキングでした。
次回は、「タクシー会社とライドシェアについて」の予定です。
それでは(^^)
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