ネット・キャリア相談所

「長く勤めることが出来る就職」をポリシーにライフワークバランスを重視したい20~30代の”会社選び”を支援しています。本ブログでは、これに役立ちそうな情報を週1回発信しています♪

インターネット付随サービス業で新卒離職率が好対照なウェザーニューズとアイスタイルの求人・勤務条件を比較してみました♪

さて、ここ最近は「情報・IT産業」をテーマにしております。
今回は、その中でも人気と思われる「インターネット付随サービス業」において新卒離職率が低めな企業と高めな企業で求人・勤務条件を比較してみます♪

本ブログを運営するネット・キャリア相談所と申します。

進学・就職・転職・採用等をテーマにブログを運営しております。
みなさんとって、当ブログが少しでも有益なものであれば幸いです。

 

【目次】

 

今回のターゲット

情報産業、その中でも華やかな産業と言える「インターネット付随サービス業」に興味がる方にお勧めな内容となっております。

 

イントロダクション

まず、度々出てきております「インターネット付随サービス業」について説明しておきます。
この言葉は、お国が定めた産業分類の中で出てくる言葉で、いわゆる「IT業」と呼ばれ、インターネットを通じて通信および情報サービスを提供する業種のことを指します。

大学生には特に人気の業界とのことです!?
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今回は、この「インターネット付随サービス業」のうち、上場企業及び未上場大企業から、離職率低めの企業としてウェザーニューズ、高めの企業としてアイスタイルをピックアップ、求人・勤務条件を比較していきたいと思います。

さて、ウェザーニューズについては、少し前に“ブラック企業”との噂がありましたが(汗)、調べてみると新卒3年離職率は12.5%と結構低めだったりします。

次にアイスタイルですが、色々厳しめの業界(平均勤続年数が短い業界って意味です 汗)である美容系業界の企業であり、新卒3年離職率は47.4%とかなり厳しく、求人・勤務条件はどうなのだろうと、ある意味興味深くあります(汗)

それでは、本題に入りますが、今回のデータの参照元は、マイナビ2024、duda、有価証券報告書、および大枚はたいて購入したCSR企業総覧(約2万円 ( ゚Д゚))となります。

また、回答時期の違いや集計方法の違い(!?)が原因かと思いますが、情報ソース毎で数値が異なるものが何点かありましたが、基本CSR企業総覧の値を掲載しています。

 

1 企業概要です

今回比較する企業の概要となります。

1)ウェザーニューズ

皆さんご存じの民間気象情報で最大手、東証プライムの上場企業となります。
ニュースやインターネットでお馴染みの天気予報だけでなく、航海・鉄道・航空向けの交通気象情報の提供にも強みを持っている企業です。

・設立    :1986年
・資本金   :1,707(百万円)
・従業員数  :973(名)
 [‘21年年] 
自己資本率 :88.8(%)
 [‘21年年] 
・経常利益  :3,213(百万円)
 [‘21年年] 

また、主な事業分野は次の8分野となります。
・航海気象事業
・航空気象事業
・陸上気象事業
・環境気象事業
・スポーツ気象事業
・気候テック事業
→気候変動の影響による事業リスクや機会の把握を支援
・モバイル・インターネット気象事業
・放送気象事業

2)アイスタイル

美容関連情報サイト「@cosme」を運営する東証プライム上場企業です。
また、実店舗の小売も事業の一つです。

・設立    :2000年
・資本金   :4,756(百万円)
・従業員数  :449(名)
 [‘21年年] 
自己資本率 :30.6(%)
 [‘21年年] 
・経常利益  :458(百万円)
 [‘21年年] 

なお、各事業と人員配属の割合は次のとおりで、やはり「@cosme」の運営が主力事業と考えてよさそうです。

・On Platform事業44.8%
→コスメ・美容の総合サイト@cosmeを基盤とした各種サービス
・Beauty Service事業26.8%
→化粧品ECサイト@cosme SHOPPINGの運営、化粧品専門店である@cosme TOKYOや@cosme STORE等の運営
・Global事業9.9%
・その他事業5.8%
→美容部員等を派遣する人材派遣事業、投資育成事業
・全社 (共通) 12.7%

この2社を比べてみますと、設立年度は両社とも比較的新しめ、資本金はアイスタイル、従業員数はウェザーニューズが上回ります。

また、自己資本率及び経常利益はウェザーニューズが大きく上回っています。

なお、アイスタイルですが、上記で取り上げた2021年度(2022年6月決算)では黒字ですが、その前は3か年連続の赤字になっており、いい状況とは言えないようです(涙)

 

2 採用規模

次に、この2社の採用の規模についてまとめます。

1)ウェザーニューズ

・(新卒)49名(5.0%)[‘21年年度]
・(中途)21名(2.2%)[‘21年年度]

2)アイスタイル

・(新卒)21名(4.7%)[‘21年年度]
・(中途)36名(8.0%)[‘20年年度]

まず、新卒の採用比率ですが、当相談所では企業を知る上での重要な要素の一つと考えています。
多すぎても(離職率が高い!?)、少なすぎても(採用が失敗している or 人事が活性化していない!?)あまり良くないと考えており、業界・業種で大きく異なるものではありますが、2~10%程度が妥当では と考えております。
そういった意味では、両社とも適当な採用比率と言えますが、“大企業”としては少し多めと言えなくもないかもです!?

続いて中途採用についてです。
ウェザーニューズは新卒の半分程度と、比較的よくある採用比率かと思います。
一方アイスタイルは新卒の倍近くを採用しており、中途採用にも注力している企業と言えます。

 

3 採用職種

次に、この2社の採用職種についてまとめます。

まずは、新卒(大卒)の採用職種からです。

1)ウェザーニューズ

・IT開発
・研究開発(衛星、ロボット、
 シミュレーション、AI、IoT、
 センサー、観測機器等)
・サービス&オペレーション
マーケティング&セールス
・コーポレート
・防災気象キャスター

2)アイスタイル

・総合職
・エンジニア職

両社とも、主力事業に必要と思われる職種を募集しています。
ウェザーニューズに“キャスター”があるのは”らしい”ですし、アイスタイルはネット運営が主力らしく“エンジニア職”の募集があるのが“らしい”と思います。

次に中途採用です。
両社との中途採用にも積極的のようでduda上に中途求人がそれなりにアップされていました。

まず、ウェザーニューズですが、13件の求人がアップされており、主な職種は次のとおりとなります。

・データエンジニア
・自社開発(大手航空社向け)PM
IT系の職種の募集がほとんどのようでした。

次にアイスタイルですが、上記2のとおり非常に中途採用に積極的だけあって、duda上に48件もの求人がアップされております。
主な職種は次のとおりです。
・店舗室長
・人材紹介営業
・ECマーケティング
 /マネージャー候補

上記1で紹介した事業分野につき、バランスよく募集している感じです。

 

4 給料

次に、この2社の給料についてまとめます。

1)ウェザーニューズ

・初任給(大卒) :300,000(円)
 60,000円(30hr)の固定残業
 手当含む
 ※年棒
・平均年間給与   :6,186,008(円)
 [‘21年度]
・30歳平均賃金 :426,730(円)

2)アイスタイル

・初任給(大卒) :246,154(円)
 64,028円(45hr)の固定残業
 手当含む
・平均年間給与   :5,709,000(円)
 [‘21年度]
・30歳平均賃金 :306,420(円)
 [‘21年度]

まず、両社とも職種を問わず固定残業制度が適用されています。

当相談所としては、固定残業制は、業務管理が難しい外勤(≒営業職)にのみ適用されるのが適当と考えておりますので、この点はマイナス評価とさせて頂きます(涙)
固定残業時間もウェザーニューズが30時間、アイスタイルが45時間と多めなのも、当相談所的にはマイナス評価です(涙)

また、初任給ですが、当相談所では、初任給は安すぎても、高すぎても適当ではないと考えております。
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両社の固定残業手当を除いた金額は、
ウェザーニューズ 24(万円)
・アイスタイル     18.2(万円)
でありウェザーニューズは適当、アイスタイルは“大企業”としては少ないと言えます。
やはり経営が厳しいのでしょうか?
ただし、2024年4月入社の新卒初任給額から大幅にアップすることが参照元マイナビ2024)に明記されていますので、以降は問題ないのかもしれません(汗)

次に平均年間給与です。
これが極端に悪い会社は、色々と問題があることが多いのですが(汗)、両社とも令和4年賃金構造基本統計調査の平均年間賃金(500万円弱)は上回っていますので、大きな問題はないかと思います。

次に30歳平均賃金です。
両社とも平均年間給与と比べ非常に高額な設定です。
過去に調べたこの2社よりも平均年間給与が高い企業でも、ここまでの高額を設定していなかったと記憶しています。

ですので、30歳までの給料上昇率が高く、以降はさほど高くないことが考えられます。
これについて“いい、悪い”は個人の考え次第ですが、「長く勤めることが出来る就職」をポリシーとする当相談所では、プラス評価とはしておりませんのであしからず(汗)

 

5 勤務時間

次に、この2社の勤務時間についてまとめます。

1)ウェザーニューズ

・勤務時間: 8:30~17:30
 業務内容によってシフト勤務、
 フレックスタイム制あり  
・平均残業時間:18.5時間/ 月

2)アイスタイル

・勤務時間: フレックスタイム制
 コアタイム
・平均残業時間:-時間/ 月

まず、勤務時間です。
両社ともフレックスタイム制を導入しています。
イカラな産業らしいですね♪

次に平均残業時間ですが、ウェザーニューズは18.5時間と、まあ適当といえる範疇かと思います。
アイスタイルについては、時間外勤務の記述が見つかりませんでした。
固定時間制やフレックスタイム制をとっていても時間外勤務の管理は必要です。
これが分からないことは一抹の不安がありますので、これまたマイナス評価となります(涙)

 

6 年間休日数

次に、この2社の年間休日数についてまとめます。

1)ウェザーニューズ

・完全週休2日制 [年間休日:―]
(土日祝)

2)アイスタイル

・完全週休2日制 [年間休日:123日]
(土日祝)

ウェザーニューズは完全週休2日制とのことですが、具体的な休日数の記載はありません。
まあ、問題ないとは思いますが。

アイスタイルも完全週休2日制で、年間休日数は123日と立派な日数です。

また、両社とも土日祝の完全週休二日制であり、当相談所的には ここは高評価となります。

当相談所としては、可能であれば土日祝休みが望ましいとは思っております。子育てや趣味(友人と時間が合わなくなる)が、より充実するかと思っておりますので。
まあ、気にしない方は気にしないので、そこまで細かく考える必要はないのかもしれませんが(汗)

 

7 平均有給取得日数

次に、この2社の有給取得についてまとめます。

1)ウェザーニューズ

・9.1日(付与日数20.6日
、取得率44.1%)[‘21年度]

2)アイスタイル

・9.5日(付与日数17.1日
、取得率55.6%)[‘20年度]

両社とも問題ない平均有給取得日数です。

ただ、“大企業”としては、若干物足りなく感じなくもありません!?
最近の大企業ですが10日以上はざら、15日以上もそれなりにありますので( ゚Д゚)!
まあ、これは贅沢ってものかとは思いますが…(汗)

なお、年間有給取得数ですが、下記を目途に求人票を見て頂ければと思っております。
・15日以上 素晴らしい!
・10日以上 全く問題なし
・ 5日以上     問題なし
・ 5日未満  多分、法令違反!?

 

8 離職情報等

次に、この2社の新卒3年離職率離職率、および平均年齢・平均勤続年数についてまとめます。

1)ウェザーニューズ

・新卒3年離職率:12.5%
(’19年4月採用名40中5名が離職)
 ※マイナビ2024に記載あり
離職率 :4.5%
・平均年齢:38.7(歳)[‘21年度]
・平均勤続年数 :10.4(年)
 [‘21年度]

2)アイスタイル

・新卒3年離職率:47.4%
(’18年4月採用19名中9名が離職)
 ※マイナビ2024には記載なし
離職率 :-%
・平均年齢:35.4(歳)[‘21年度]
・平均勤続年数 :5.4(年)
 [‘21年度]

まず、新卒3年離職率からです。
ウェザーニューズは12.5%とまずまず、アイスタイルは47.4%と非常に高い数字となっています。

また、アイスタイルは新卒3年離職率の記載が、学生が直接目にするマイナビ上にはありませんでした(涙)
この新卒3年離職率は政府が公開を進めているものであり、ぜひ積極的に記載して欲しいと思います。

次に単年離職率(新卒以外含む)です。
ウェザーニューズは新卒3年離職率とバランスがとれており、率そのものも特に問題はないと考えます。

一方アイアスタイルは、これについての情報はありませんでした。
離職率に関しては、色々問題がある可能性がありますね!?

次に平均勤続年数です。
ウェザーニューズは10.4年とやや短め(令和4年賃金構造基本統計調査の全職種平均は12年弱)ですが、特段問題があるといった程ではないと思います。

一方アイスタイルですが、5.4年と非常に短く、少なくとも当相談所のポリシー「長く勤めることが出来る就職先」といった点では高評価しづらい企業であることが分かります。

平均年齢も、ウェザーニューズが38.7(歳)と賃金構造基本統計調査の平均40歳台前半よりもやや若め、アイスタイルは35.4(歳)とかなり若めとなります。

因みに、あのリクルートですが平均勤続年数5.1年、平均年齢33.5歳でも人気企業です。
ですから、これをもって悪い企業とは言えないのかもしれませんが、当相談所的にはお勧めし辛いことは確かです(涙)
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9 おまけ(不祥事等)

とにかく不祥事を起こす企業(個人もですが 涙)は、繰り返すことも多いですから、この辺りはしっかり調べておいた方がいいと思います。
今回はGoogleで軽くサーチしているだけなので、ここで引っかかってしまうのは色々問題がありかな、と思っています(汗)

1)ウェザーニューズ

下記にありますとおり、過去にブラック企業大賞にノミネートされてしまったことがあります。
原因は過労死事件です。

ただし、それなりに前の出来事で、ここ数年は悪い噂は聞きませんから改善されている可能性もありますが、当然マイナス評価ではあります(涙)

・2012年ブラック企業大賞特別賞
ブラック企業大賞 - Wikipedia

・過労死事件
ウエザーニューズ社の青年気象予報士過労自殺事件~完全勝利解決~ | 労災・過労死・過労自死の損害賠償請求を弁護士に相談 | 京都第一法律事務所

・過労死事件に係るトラブル
ウェザーニューズ 過労自殺事件後に労組結成も、“組合潰し”で委員長は解雇、組合員は「追い出し部屋」に:MyNewsJapan

また、休職者に関する情報はしっかり公開されており、下記のとおり特段問題のある数字ではありません。
ただ、もう少しすくなくともいいかとは思います(汗)
・休職者 10名(1.0%) [‘21年度]

2)アイスタイル

少なくとも記事レベルや企業自らが発表しているような不祥事は見つかりませんでした。

また、休職者についてもしっかり情報公開されています。
・休職者 15名(3.3%) [‘20年度]
少し多めではありますが、問題というほどでもないかとは思います。

 

まとめ(5段階評価付き)

いずれも、「長く勤めることが出来る就職先を探そう♪」をポリシーとする当相談所独自の評価であり、絶対的な評価ではありませんので、そこはご承知おき下さい。

それでは、まとめです。

ウェザーニューズ ☆☆☆(普通)
数字的なデータに特段問題になるようなものはありませんでした。
これだけなら、“☆☆☆☆(お勧め)”でいいと思います。

ただし、次の点については、当相談所的にマイナス評価になりますので、☆を一つ減らして“普通”としています。

・過去に過労死があった
・職種に問わず、固定残業制である

ただし、他にはない魅力的な職種があり、これに魅力を感じる方は多くいらっしゃるのではないでしょうか!?

・アイスタイル☆☆(お勧めしない) 
数字的なデータは、離職率関係を除けば悪くはないのですが、当相談所のポリシーが「長く勤めることが出来る就職先を探そう♪」ですから、このような評価となってしまいます(涙)

また、ウェザーニューズ同様職種を問わず固定残業制である点、更に平均残業時間の記載がなかったことも、低評価の理由の一つです。

加えて、経営状況も過去に赤字が連続していたりと色々心配な点もあり、この評価とさせて頂きました。

ただ、IT&美容系と学生に人気のある業界の大企業ですから、ウェザーニューズ同様魅力を感じる方も多いのではと思います。
あくまで当相談所のポリシーとは合わなかったということで理解して頂ければと存じます。
その辺りは、リクルートに近いかもです!?

今回は、当相談所のポリシー的に厳しい評価となりましたが、特徴ある2社ですので魅力を感じる方も多いと思います。
企業の評価は人それぞれですから、当相談所の評価は参考程度に止め、しっかりご自分でご判断することをお勧め致します。

以上、離職率が異なるインターネット付随サービス業2社の求人・勤務比較についてでした。

次回は、「通信業で新卒3年離職率が好対照なNTT西日本ソフトバンクの求人・勤務条件を比較してみました」の予定です。
それでは(^^)

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