さて、前回 化学業界に属する132社の離職率および平均勤続年数について、以前 調べた金融保険業界を比べてみました。
car-emon.shop結果としては、概ね“お勧め出来る”といっていい内容ではありましたが、当然全ての化学業界がお勧めといった訳ではありません。
ですので、今回は私の独断と偏見で(汗) 化学業界を13グループに分け離職率・平均勤続年数および平均年間給与について調べていきたいと思います♪
本ブログを運営するネット・キャリア相談所と申します。
進学・就職・転職・採用等をテーマにブログを運営しております。
みなさんとって、当ブログが少しでも有益なものであれば幸いです。
【目次】
今回のターゲット
就職活動(新卒・転職共に)をしている方・する予定のある方、また 化学業界に興味のある方は、ぜひお読み下さい。
イントロダクション
さて、化学業界ですが、前回 金融保険業と離職率および平均勤続年数について比較、「長く勤めることが出来る就職先を探そう♪」をポリシーとする当相談所としては、概ね“お勧め”してもいい業界であると結論しました。
ただ、冒頭に書きました通り全ての化学業界が“お勧め”って訳でもありません。
前回のブログ中でも、若干懸念点を書きました。
まとめますとこんな感じです。
・特定のジャンルでは、離職率結構高の傾向が見受けられる
・3年離職率の未回答率が8割のジャンルがあった
・時間外労働は比較的長め!?
(基本製造業に属しますので、時間外労働は多めの傾向あり!?)
今回は、時間外労働については考察しておりませんが、職種別労働条件を調べた時のデータで簡単にチェックしましたので、に紹介しておきます。
・製造業関係職種の平均時間外時間 約17時間
(全職種の平均時間外時間 約12時間)
※賃金構造基本統計調査令和3年度版より
やはり、残業時間はやや長めの傾向ありといって良さそうです。
残りの離職率・平均勤続年数および平均給与については、本題の中で紹介していきます。
なお、データの参照元は、大枚はたいて購入したCSR企業総覧(約2万円 ( ゚Д゚))となります。
それでは、本題です。
1 グループ分けと企業数について
まず、グループ分けと企業数についてです。
冒頭で書きましたとおり、私が独断と偏見(汗)で分類しました。
こういった分類って意外に難しく、これが“適切”であるといった自信は全くありません(汗)
まあ、目途程度に見て頂ければ 大変助かります…。
それでは、分類分けした13グループを紹介致します
・総合化学メーカー[6社]
・家庭用品・化粧品[21社]
・繊維系、化学系材料 [2社]
・樹脂素材系[24社]
・樹脂以外の材料系 [17社]
・肥料系、農薬系[5社]
・化学薬品系 [25社]
・医療品関係[1社]
・気体関係[3社]
・メッキ関係[3社]
・顔料、着色剤、塗料、インキ[8社]
・香料[2社]
・環境・住宅機器、防音材、梱包素材など[15社]
この分類を見て想像出来るとは思いますが、企業によっては複数分野の化学品を扱っており(でも、総合メーカーに入れるほどでもない)、この分類が適切かは本当に自身がありません…。
それでも傾向をつかむのには、それなりに参考になるかと思います(汗)
なお、[]内は、そのグループに所属している企業数となります。
2 新卒3年離職率について
次に、当相談所で最も重視している新卒3年離職率について紹介していきます。
1)ベスト3
1位 香料 0.0%
2位 樹脂素材系 7.8%
3位 メッキ関係 9.8%
まず、0.0%といった驚愕の数字で1位に輝いたのは「香料」です。
企業数が2社しかなく、サンプル数としては物足りなくはありますが、この2社とも2桁の新卒社員を採用しており、それでこの結果は素晴らしいと思います!
あまりにも素晴らしいので、個別に紹介しちゃいますね♪
・高砂香料工業 :0.0%
(2019年4月採用33名中、0名が離職)
・長谷川香料 :0.0%
(2019年4月採用22名中、0名が離職)
実に素晴らしい結果です♪
特に“高砂香料工業”については、次回のブログで化学業界の “離職率が最も低い企業”として、“離職率が最も高い企業”と求人・勤務条件を比較していきたいと思います。
2位の「樹脂素材系」も7.8%と素晴らしい値です。
しかも、こちらはサンプル数が24社あってこの数字ですから、グループとしての信用度も高いのではと思います。
3位の「メッキ関係」も9.8%とよい値です。
サンプル数が3社と少ないのですが、「香料」同様 この3社とも2桁の新卒社員を採用してのこの結果なので、これも素晴らしいと思います♪
なお、「肥料系、農薬系」も香料と並び0%なのですが、5社中4社が離職率未回答といった体たらくだったので、今回は除外してあります(汗)
2)ワースト3
1位 環境・住宅機器、防音材、梱包素材など 21.6%
2位 医療品関係 18.8%
3位 繊維系、化学系材料 15.7%
大卒の平均は約3割と言われておりますので、ワースト3といってもそれほど悪くありません(汗)
また、2位と3位のサンプル数は非常に少なくあまり参考にならないかもです…。
本当は、分類分けをやり直せばいいとは思ったのですが、これがなかなか大変で心が折れました(涙)
お許し下さい…。
なお、グループで見れば低い離職率ですが、単体で見れば当然高い企業もあります。
中規模の化粧・美容業界にこの傾向が見てとれます。
特に“アジュバンホールディングス”は85.7%(!)と、2桁以上の採用があった企業の中では最も高く、次回ブログでは、この企業と高砂香料工業の求人・勤務条件の比較をしていきたいと思います(汗)
3 平均勤続年数について
次に、グループごとの平均勤続年数をみていきます。
1)ベスト3
1位 医療品関係 18.9年
2位 顔料、着色剤、塗料、インキ 18.1年
3位 総合化学メーカー 17.5年
イントロダクションで紹介した賃金構造基本統計調査令和3年度版によると全職種の平均勤続年数が11.6年ですから、実に素晴らしい結果です♪
ただ、サンプル数が「医療品関係」が1社、「顔料、着色剤、塗料、インキ」が8社、「総合化学メーカー」が6社と少ないところは、残念ではあります。
2)ワースト3
1位 家庭用品・化粧品 10.9年
2位 気体関係 14.8年
3位 樹脂以外の材料系 14.9年
“ワースト3”となっていますが、1位の「家庭用品・化粧品」以外は平均勤続以上となっております。
やはり、業界として健全度は高めといっていいかもです(もちろん企業単体では厳しいところはあります 汗)。
リクルートなんて5.1年ですし、最近話題のグッドスピードなんて3.3年ですから( ゚Д゚)!
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4 平均年間給料について
最後に平均年間給与についてみていきます。
1)ベスト3
1位 繊維系、化学系材料
7,828,245円
2位 メッキ関係
7,789,559円
3位 総合化学メーカー
7,611,797円
上位3グループのそれほど差がなく、金額もなかなか素晴らしい値です。
賃金構造基本統計調査令和3年度版によれば、全職種の平均は約490万円ですから、いずれも平均の1.5倍強の給料となります( ゚Д゚)!
また、先日紹介したJR東日本が6, 393, 202円ですから、比較しても いかに素晴らしいかが分かると思います。
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2)ワースト3
1位 環境・住宅機器、防音材、樹脂素材成型、梱包素材
5,567,629円
2位 肥料系、農薬系
6,112,182円
3位 家庭用品・化粧品
6,331,078円
“ワースト3”となっていますが、全く悪い金額ではなく、全てのグループで全職種の平均値490万円をクリアしています( ゚Д゚)!
また、賃金構造基本統計調査令和3年度版の“従業員1000人以上”の平均年間給与を調べてみても約546万円ですから、 やはり化学業界の健全性は高いといっていいと思います。
まあ、データの参照元がCSR企業総覧(全上場企業及び主要未上場企業 3924社が対象)であることが影響しているとは思いますが(汗)
まとめ
ベスト3はもちろん、ワースト3の離職率、平均勤続年数、年間平均給与の値も悪いものではなく、業界としては かなり健全な傾向があるのではと感じました。
次回からは、そんな化学業界の企業を個別でチェックします。
まずは、化学業界で最も離職率が低かった“高砂香料工業”と高かった“アジュバンホールディングス”の求人・勤務条件を比較する予定です(汗)
以上、化学業界の傾向分析についてでした。
それでは(^^)
(追伸)
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